映画『浦安魚市場のこと』ロゴ 市場の写真

人情色濃い〝まち〟の魚屋たちの日常を追ったドキュメンタリー!

2022年12月中旬公開 【東京】イメージフォーラム

“まち”のアイデンティティーが危機に瀕するときをカメラは見つめた

魚市場の中

魚屋の活きのよい掛け声。貝を剥き続ける年老いた女性。年末のお客たちとお店の賑わい。─古くから漁師町だった浦安には魚市場があった。工場汚染水の影響で漁業権を放棄し埋立地となった浦安にとって、魚市場が漁村だった町のシンボルでもある。そんな魚市場には、昼は町の魚屋、夜はロックバンドとして活動する森田釣竿がいた。時代の流れと共に変わっていく魚の流通と消費の形。脈々とつながってきた暮らしを謳歌する浦安の人々。しかし、その瞬間は、緩やかに、そして突然訪れる・・・。

コメント

市場の女性

これを観たら、きっと誰もが浦安魚市場に行きたくなる。でも、それはもう叶わない。魚屋さんは魚を売っているだけじゃない。私たちは物だけを買っているわけじゃない。人から人へ、物や思い、いたわりや笑顔が行き交う場所。ある魚屋さんの心意気と涙に滲んだ言葉をたくさんの人と共有したい。

纐纈 あや(映画監督)
市場の男性

いつもと同じように始まり、いつもとは違う終わりを迎える、最後の日。 それぞれの目に込み上げた涙や送られる拍手を、誇張せず、省略もせずに見せてくれた。 この一日の長さをどう見せるかに、作り手の思いを受け取る。 最後だけが特別なわけじゃない。 だからこそ最後を丁寧に描く大切さを教わった。 それが終わらせないための記録になると。

小森はるか(映像作家)

ある町の、ある市場をめぐるありのままの記憶と記録

浦安魚市場の外観

監督は、映像作家の歌川達人。これまで主にカンボジアで短編中編のドキュメンタリー(『時と場の彫刻』『カンボジアの染織物』)を制作し、本作が初の長編となる。撮影期間中、歌川は浦安魚市場近くへ移り住み、緻密な撮影を重ねた。本プロジェクトでは、映画製作に限らず、写真集作成や魚市場内での映像インスタレーションなど、多角的なアウトプットを行ってきた。カメラを持った1人のアーティストとして、滅びゆく場や営みに対し何ができるのかを見つめた軌跡である。